30代・40代になってから英語を勉強し始めたという方は、意外とたくさんみえます。

動機は人それぞれですが、多くの方が心配されているのが、

「30代・40代になってから英語を勉強しはじめて、話せるようになるの?」

という点です。

僕自身が39歳で英語学習をスタートしたので、その気持ちはすごくよくわかります。

それと同時に、英語を勉強したいという意欲がせっかく芽生えたなら、その思いを大事にしてほしいという気持ちもあります。

学び方さえ間違わず、意欲を持ち続ければ、必ず英語は話せるようになるはずです。

この記事では、30代・40代で英語学習を始める方に向けて、僕の体験を交えながら学習法を解説します。

30代・40代になってからでも英語をマスターできる?

多くの方が最も気になる点は、30代・40代からでも英語をマスターできるのか?という点に尽きるのではないでしょうか?

まずは、その疑問にお答えします。

大人になってからでも遅くない!

30代・40代で英語を勉強することに対して、以下の懸念を持つ方がいます。

  • 年齢を重ねて覚えが悪くなっているから、勉強してもしゃべれるようにはならないのでは?
  • 30代・40代の耳では、英語をネイティブのように話すのはムリなのでは?

これらの心配事は、考えれば考えるほど大きくなります。

また、確かめる方法がないのも大きな問題です。結局、心配性な方に限らず、英語をマスターできるまでは、これらの疑問が完全に消えることはないでしょう。

それでも、文献や僕自身の経験からいえば、30代・40代でも語学の習得は十分に可能です。

1つ目の根拠は、“TermCoord”というヨーロッパで翻訳者を支援している団体のWebサイトに掲載された“The age factor in second language acquisition”(第二言語習得における年齢要因)というブログ記事です。

記事には、「年齢は重要な要件であり、早期に学習をすればするほど言語習得は容易になるが、絶対的な要件ではない。理想的な学習環境と強いモチベーションがあれば、英語を習得することは可能である」との結論が記されています。

2つ目の根拠は、僕自身の体験です。

僕はまだ中級者レベルであるため、「英語を話せる」と断言できるレベルではないのですが、それでも仕事をしながら1年間学習を続けて超初心者レベルから中級レベルまでは到達しました。

僕の「中級レベル」は、海外ドラマを英語字幕で見てだいたいの意味がわかる程度のレベルです。

大人の英語学習のメリットとデメリット

大人になってから英語を学ぶことのメリット・デメリットをまとめてみました。

メリット デメリット
・社会経験を積んでいるため、英語のバックグラウンドや会話シーンなどをイメージしやすい

・文法などの複雑な概念を理解する能力が身についている

・教材やオンライン学習サービスなどを自分で選んで購入できる

・臨界期(12歳頃)を過ぎているため、英語を聞いてそのままマネて話すといったスキルは期待できない

・外国語を人前で話すときに照れを感じやすい

これらのメリット・デメリットは個人差があるため、絶対的なものではありません。

しかし、大人が英語を学習するなら、メリットを最大限に活かせばよいのです。

もちろん、「文法が苦手」という方もいると思います。ですが、学生の頃には苦手だった文法は、大人になってからテキストを読むと意外と理解できるかもしれません。

あるいは、日本語のテキストを読んで理解できなくても、海外のテキストや動画を見るとイメージで理解できる可能性があります。

強みをうまく活かして、最短距離で英語マスターのゴールを目指しましょう。

30代・40代で英語学習を始めるために必要なこと

30代・40代の大人が英語を習得するには、最善の環境と学習法が必要です。

しかし、最善とは何かというのはとても難しい問題です。

僕が考える必要なポイントは4点あります。

時間のコントロール

30代・40代の方の場合は、仕事と両立しながら英語を学習する方が大半だと思います。

主婦の方も、家事や育児と並行して英語学習を始める方が大半ではないでしょうか。

そこで大切になるのは、時間のコントロールです。

英語学習は、毎日ある程度のまとまった時間を取って継続することが望ましいので、仕事と両立して英語学習をする時間を確保する必要があります。

僕は、フリーランスとして仕事を始め、少し自分の仕事に余裕が感じられるようになったタイミングで英語学習をスタートしました。

とにかく計画が重要なので、最初のうちは学習予定表を作成して、スケジュールを組んでおいてもよいかもしれません。

英語習得後の目標

英語の習得自体を目標にすると、挫折のリスクが高いのではないかと僕は思っています。オススメは、英語を習得した後にどのように英語を活用するかという目標を立てることです。

英語を使ってできることは本当にたくさんあります。

収入のアップ・支出の節約・趣味の幅の広がりなどです。

「社会人・30代で英語学習をはじめた目的・ゴール」に詳しく記載しましたが、僕自身はフリーランスとしての仕事の幅を広げるという目標がありました。

実際に、今少しずつ仕事の中に英語を取り入れていて、海外のWebサイトから情報を仕入れたり、オンラインツールをダウンロードしたりするなどしています。

固定の学習方針

できるだけ早い段階で学習方針を一つに固めることも大切です。

英語の教材には魅力的なものが多くどうしても目移りしてしまいます。教材の広告はさらに魅力的なので、ヘタをすると学習をしている時間よりも英語教材の広告を見る時間の方が長くなってしまうこともあります。

また、学習方針が固定しない内は教科書の内容を理解しないうちに次から次へと新しい教科書を購入してしまうことも。

僕は、多くの教材はとてもすぐれているので、一つの教材をものにするまでとことん使い倒すことが重要だと考えています(とはいいながら、僕もいろんな教材に惹かれてつい買ってしまった経験は何度もしています)。

自分のレベルの確認

英語学習をスタートするときに、どこからスタートするかというのも重要な問題です。自分のレベルを把握してから、そのときの自分にあった最適の学習をスタートすることで効果的な学習ができます。

僕の場合は、オンライン英会話の無料体験の初回テストが基準となり、結果的に基礎の基礎から学習をすることになりました。

その後、あたらしいオンライン教材を入手するたびに、初回のレベルテストを受けて現在位置を確認してします。

無料で簡単にレベルチェックできるサイト

Perfect English Grammar

ちなみに、現時点(2021年12月)では、B1レベルというまさに中級ど真ん中レベルです。

30代・40代にオススメの英語学習法4選

がむしゃらに英語学習をすることも重要ですが、30代・40代では効率的に学習することも意識したいものです。

この章では、4つの学習方法についてメリット・デメリットを比較しながら紹介していきます。

30代・40代のオススメ学習法

オンライン英会話

オンライン英会話は、最も手軽に学習できるツールの一つです。

英語に触れる時間が増えることや、インプットとアウトプットが同時にできることなどから、うまく活用すれば十分に英語力のアップが期待できます。

ただし、オンライン英会話はコースの選び方が成否を大きく左右すると考えられます。

特に初心者レベルから英語学習を再開する場合は、以下のポイントを押さえてください。

  • 予習・復習を中心とした学習サイクルを意識すること
  • ボキャブラリーや文法などの知識習得に努めること
  • 楽しく継続すること

オンライン英会話は、特にコロナ禍以降人気があり、さまざまな情報が得られます。自分に適したサービスを見極め、継続することが英語力アップにつながります。

ちなみに、僕はSPTRというサービスを超初級者レベルから約9か月間継続しました。

英会話スクール

英会話スクールは、コーチング型とティーチング型の2種類があります。

僕個人はどちらも試したことがありませんが、短時間で確かな成果を上げたい方にはコーチング型がオススメです。ただし、コーチング型はかなり金額が高額であることと、宿題・課題がしっかり出されるため、覚悟が必要です。

ティーチング型の方は、スクールの学習時間だけではインプット・アウトプットともに不十分であるため、いかに学習時間を確保できるかが問題になるでしょう。

オンラインスクールを選ぶ場合と同様、しっかりと宿題を出してくれる業者をオススメします。

独学

市販のテキストやYouTubeの動画などを使って独学で英語を身につける方法もあります。

最も費用を節約して学習できる方法ではありますが、最大の課題は学習の道筋が見えにくいことではないでしょうか?

テキスト・YouTube動画ともに、非常にすぐれたものがたくさんありますが、「英語をマスターする」という目標を達成するためにどのコンテンツ・教材をどのような順序で学べばよいのかという点が分かりにくいためです。

オンライン学習

オンライン学習は、インターネット上で文法上や発音を学ぶ方法です。

日本企業の英語学習は、オンライン英会話が主流ですが、欧米のサービスはビデオ講義や動画コンテンツ販売をしているサイトも多数あります。

Learn English with Free Podcasts

これらのサービスのよいところは、英語で英語で学べることです。

例えば、「現在完了形」や「仮定法」などの文法用語を覚えることなく英語の感覚を身につけたり、ネイティブの方の発音を学べたりします。

日本国内ではあまり知られていないサービスが多いのですが、コスパの面でもかなりすぐれているサービスが多いのでオススメです。

僕自身は、EnglishClass101.comで英語学習を続けています。日本語なしで全編英語だという点はありますが、レベル別に大量のコースがあるので、初心者の方にもオススメです。

30・40代の英語学習者がしてはいけないこと

年齢に限らず、英語学習には挫折がつきものであることも確かです。その原因は人それぞれですが、「してはいけないこと」に注意することで学習効率を実感し、継続しやすい状態の維持につなげられます。

目標を設定せずに学習する

30代・40代の英語学習者で最も大事なことは、目標の設定です。よほど英語が好きな方は例外になるかもしれませんが、多くの方は英語を使って何をしたいかを設定することで学習意欲が増します。

逆に言えば、目標を設定せずに学習を続けようとすると、サボりたくなったときに、その気持ちに対抗する気持ちが出てきません。

無料お試しプランのつまみ食い

お金をかければ良い学習ができるとは限りません。そして、コスパのよい学習ができるなら、それに超したことはありません。

だからといって、「無料お試しプラン」ばかりを契約するのはあまりオススメしません。

「お試し」はあくまでもサービスを利用したときの学習イメージを高めるためのもので、さまざまな英語教材やコンテンツのお試しプランを次から次へとつまみ食いしても効果的な学習にはつながらないためです。

無料お試しプランは、加入・購入を迷っているサービスの内容確認のために利用しましょう。

効果が怪しい教材の購入

市販の英語教材の中には、効果の怪しいものもたくさんあります。

  • 聞き流すだけで英語がペラペラになる
  • 2か月間毎日5分の動画を見るだけで英語がマスターできる

このような「楽して学べる系」の英語教材は、信憑性が疑わしいです。

英語に限らず語学の習得には、一定のまとまった時間が必要であるとされています。その時間は、2,200時間とも10,000時間ともいわれています。

学習時間もあくまでも1つの目安に過ぎませんが、何も努力をせずに英語を話せるようにならないことは確かです。

30代・40代英語学習者の学習プランの立て方

目標を達成するために、どのように学習プランを立てれば良いのかについても多くの方が頭を悩ませる問題だと思います。

学習プランは、生活スタイル・元々の英語力・最終目標などによって異なるため一概にはいえないので、大半の方に当てはまる最も基本となる部分を解説します。

やってみる

30代・40代の大人が英語学習をするために最も大切なことは、まず真剣にやってみることです。何をどれだけやればよいかは、そもそも英語学習を少しでもやってみないとわからないためです。

実際に英語を学習してみると、予想以上にコミュニケーションが取れなかったり、反対に学生の頃に覚えた英単語を覚えていたり、さまざまな発見があるはずです。

これらの感覚と理想とのギャップが、自分自身が勉強しなくてはならない量だとういことになります。

僕自身は、英語を最初に身につけるためのオススメは、初心者向けのオンライン英会話です。オンライン英会話は、リアルタイムでの会話なので自分がコミュニケーションが取れているかどうかがハッキリしやすいためです。

また、オンライン英会話を定期的に1~2か月程度継続していると、だいたいの上達の実感がわいてきます。だいたい、その時点で何をしていくべきかが少しずつ分かってきます。

実際、超初心者から初心者・中級者へのレベルアップに関しては、基礎的な英文法・発音・最小限の単語といった所がメインとなるので、適切な教材やサービスを選んで持続すれば必ず到達できます。

学習習慣を身につける

オンライン英会話・独学・EnglishClass101.comなどのオンラインサービスのどの手段で学ぶ場合も、重要なことは学習習慣です。

毎日どの程度学習をするのかをおおよその学習計画を立てて、プランを計画しましょう。

あまり、しっかりスケジュールを立てるとしんどいので、割とラフに作っておくことをオススメします。

英語学習をはじめた頃の僕の学習プランは、以下のようなイメージです。

  • シャドーイング練習(毎日1~2時間)
  • オンライン英会話レッスン(毎日25分)
  • 単語記憶・文法学習(毎日30分程度)

今から思えば、シャドーイングの練習を少し減らして単語や文法をもう少し熱心にやっても良かったと思うのですが、最初にオンライン英会話で指定されていた教科書が初歩的だったこともあり、西保は簡単な内容のテキストをひたすらシャドーイングしてました。

コーチをつける

環境にもよりますが、僕はコーチをつけるのが一番のゴールへの近道だと思います。

30代・40代になると、英語学習で必要なことの大半はテキスト・辞書・動画などで自分で身につけられます。

その一方で、指摘されないと気がつかないのが以下の点です。

  • 発音のミスやイントネーションの不自然さ
  • 自然な言い回しができるかどうか
  • 自分自身の弱点

これらの自分では気づけない点を、英語に堪能なコーチから指摘してもらうことで、英語力が大きく向上します。

僕は、英語力の中級者になった段階で、自分には足りないものが山ほどあると気がつきました。でも、何をどのように身につけるべきかがわかりませんでした。

なんとなく文法が足りていない気はしたのですが、文法書を読んでも自分の理解が弱いとはあまり思えなかったのです。

結果的に僕は、EnglishClass101のPremiumPlusコースを契約し、ネイティブの先生に指導を受けることにしました。

コーチをつける方法は、ほかにもオンライン英会話の受講やコーチング系のスクールに通うなどの方法があるので、自分に合った方法を選択するとよいと思います。